赤りんご
「私は…水嶋くんの気持ちがわからない。水嶋くんは、顔に出ないもんね。」
「うーん、そうだなあ……どうやったら伝わる?」
「し、知らないよ…」
急に恥ずかしさが増した。
目の前の水嶋くんが、また一段と近くなった。
「何…?」
水嶋くんは、ゆっくりと私のおでこにキスをした。
「これで分かった?」
優しく微笑む水嶋くん。
びっくりして言葉にならない。
魔法をかけられたように、体が動かなくなってしまった。
その笑顔がだんだんとぼやける。
やばい…
体が熱い…
クラクラするよ……