赤りんご
「あの三年の人は何だったの?」
「お姉さんなんだって!」
「マジ!?水嶋くんお姉さんいたんだあ。」
お姉さんが水嶋くんに会いに来たのは、彼女のフリをするため。
彩花を遠ざけるため…
彩花のことは、言わない方がいいのかな。
「りいおはよ♪昨日心配したよ〜!」
えみちゃんだ。
「ゴメンね、えみちゃん!もう大丈夫だから!」
えみちゃんは、彩花が水嶋くんに告白したことを知ってたのかな…?
「健太おはよ〜」
「マジ眠い……」
由美が大崎くんに話しかけに行ったのを見て、えみちゃんが言った。
「彩花から水嶋くんのこと、いろいろ相談受けてたんだ…」
「うん、何となく知ってたよ!」
えみちゃんはいつになく落ち着いていた。
「そっか…よく分からないんだけどりい、水嶋くんと付き合ったんだって?」
このことを話したのは由美だけ…。
「何で知ってるの?」