赤りんご
「私は大丈夫だから!」
「……ゴメンね…」
「謝らないでよ〜!私だってけじめつけたんだからさ!」
彩花はすごいよ…
私だったら、絶対耐えられない。
絶対に祝福出来ない。
「水嶋くんとりいちゃん、超お似合いだって!」
「彩花…」
「それから先に言っとく、ゴメン!」
「何が…?」
「私ね、昨日りいちゃんが心配で保健室に行ったの。」
「いつ…?」
「中には入れなかった…ちょうど水嶋くんがりいちゃんに告白してるの…聞いちゃったんだ。」
ベッドの周りはカーテンで隠れていたし…全然気づかなかった。
これでえみちゃんが言ってたこととつじつまが合う。
「これでホントにスッキリしたよ!」
「…………」
「実は水嶋くんに何回か告ったんだけどフラれて…水嶋くんはりいちゃんなんだって何となく分かってた。」