赤りんご
「何だ廣瀬?この問題解けるのか?」
し…しまった…
ついつい声が出てしまった。
「何でもありません…」
みんなクスクス笑ってる。
恥ずかしい…
「バーカ」
水嶋くんは舌を出して笑った。
悔しい…!
ほっぺたを膨らませて怒った。
すると由美が私の方を振り返った。
「りい、彩花と何話したの?」
「うん…いろいろ♪それで…仲直りしたよ!彩花、先輩と付き合うって。」
「そっかあ!良かったね♪また話聞かせて!?」
「うん!」
もう何も怖くない。
大好きな水嶋くんと、
大好きな友達がいる。
いたずら好きだけど、こんなに想ってくれる彼氏がいて…
こんなに理解してくれる友達がいて、私は幸せ者だよ。
ホントに幸せいっぱい。