赤りんご
「えっ?もしかして亮太とりいちゃん付き合ってんの?」
どうやら今の会話が大崎くんに聞こえたらしい…
「大崎くん声でかいよ…」
「健太知らなかったの?遅っ!」
大崎くんの一言で、クラスがざわつき始めた。
そりゃそうだ…
由美たち以外に話すつもりなかったし…
もうバレちゃったよ。
「まあ、そういうことだから。」
そう言って亮太は私の頭をポンッと叩いた。
ドキドキして動けなかった。
意外……
恥ずかしがって、相手にしないと思ってた。
ちょっと嬉しい…
学校が終わって、いつもは駅まで由美と、駅から一緒に亮太と帰っていた。
今日は由美が気をつかってくれたのか「先帰ってて!」と言ったので、亮太と学校から一緒に帰ることに。
体育祭以来で嬉しかった。
「何かこうやって一緒に帰るのもいいね♪」
「ガキ…」
はしゃぐ私を見て亮太は呆れていた。