改定版・キスからはじまる恋
『美人は得だよね〜』





友達が、冗談交じりに言った。





私、別に美人でもなんでもないのに。





だから、そんなこんなで私と拓人は、便乗した。





そういう状況だったというのが正しいかな?





けど、幼なじみの頃からケンカをしない私と拓人には、やっぱりケンカはなくて。





ただ、一緒にいたんだ。





幼なじみと恋人の変化なんてない。





ただ、恋人なんだと実感するのは、キスをするときだけ。





それぐらい。





たぶん、拓人は知っていたんだよね?





私が、気づいていなかっただけだけど。





拓人に気持ちがないこと。





だから、キスしかしなかったんだ。





それが、中学3年の頃。
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