ゆき【短】





ちょっとの間にマジメに勉強していたあたし。
そしたら、廊下の方から話し声とともに足音が聞こえてきた。

この声・・・ゆきちゃんっぽい!!!

ピーンと反応した、あたしのラブ反応。

急いで教室から出た。


「ゆきちゃんっ・・・」

「有紀!」

ずっと会いたかったはずのゆきちゃん。

・・・でも。




なんで?

なんで、今まであたしが居たはずのゆきちゃんの隣には―





なんで、あたし以外の女の子が居るの?


「・・・有紀?」

何も気にしていないような、ゆきちゃんの顔。
そりゃそうだよね。

好きなのは、あたしだけなんだもん。

いつもと同じ。


・・・だから、どうしようもなく嫌になった。


「有紀?どうし・・・」

「バカッ!ゆきちゃんのバカッ!!」


訳がわからなくて、困った顔をしているゆきちゃんと女の子。


あたしは、そのままその場から走って逃げた。



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