夢の中で
気持ちが一段楽し終わったとき僕は自分のことより桜ちゃんのことを考えていた。

どうしてここには俺と彼女しかいないのか?・・・

どうしてここのことを知っていたのか?・・・

さまざまな疑問が頭の中よぎった・・・

「それは・・・」

突然桜ちゃんが言った。

「えっ?何?」

あまりにも突然で僕はまた聞きなおした。

「さっきの質問・・・私とあなたしかいないということや、私がここをどうして知っているかっていうのは私にも良くわからない・・・」

彼女はさっき僕が考えていたことの答えを言っていった。

「どうして・・・?」

僕はすごく不思議だった。

「ここは夢の中、夢の中での考え事は全部相手にも理解できる・・・どうしてそうなのかもわからない・・・けど本当に相手の考えはわかる・・・」

えっ・・・つまり、僕の考えていることは全部桜ちゃんに筒抜けってこと?

桜ちゃんを見るとコクンとうなずいた。

じ・じゃあさっきの俺の考えも・・・

桜ちゃんはさっきまで白くてきれいだった顔を真っ赤にした。

「うわぁぁぁぁぁ、ごめん!!」

僕もつられて赤くなった。

さっき僕は彼女のことについていろいろと考えていた。

現実では何をしている子なのか?・・・

彼氏はいるのか?・・・

3サイズはいくつか?・・・

などかなり妄想をしていた・・・

これらの妄想が全部彼女に知られたかと思うと恥ずかしくて死にそうだった。

「ふふ」

恥ずかしくてあたふたしている僕を見て桜ちゃんが笑った。

初めて彼女笑った顔を見た。

その顔はとてもきれいで一瞬心がドキッとした・・・


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