神のLetter
〜本当の私〜
でもね
ある時、私に声をかける女の子が居たの。
「ねぇ、貴女
あの針陏さん?」
凄く驚いたわ。
何年ぶりだろうって……。
人と話すのは。
私の名前すら
忘れそうだったのに……。
ハリタ
『針陏 ゆみ』
「えぇ。
そうですけど。」
その女の子は私と同じくらいの背丈にお嬢様みたいな雰囲気をしてた。
「初めまして。
私、園田 真弥
って言うの。」
園田?
あぁ、学年トップの頭脳を持つ
あの園田さんか。
園田さんは
結構、学年でも人気の女の子。
なのに
こんな暗い心を持つ私なんかに声をかけるの?
「是非、私と
友達になって下さらない?」
『友達』?
もう随分
忘れかけた
『友達』って言葉が今、園田さんが口にした。