神のLetter
「やっぱり。
竜也君、言ってたもの……。
『俺にも、お前と同い年の妹が居るんだ』って。」
私の兄は、生まれてからすぐに何処かへ引き取られた。親が離婚してからの話。
名前と写真だけが兄という証拠。
「だから、同じ境遇の貴女に近づいたのよ。
思った通り、人間不信で、心を開かなかった。」
私には、園田さんの過去を受け入れなければならない。
「この間、
お兄さんが亡くなったって聞いたわよ。施設の方から。」
だから、受け入れなければならない。
「知ってる。
手紙が来たから。」
「そう……。」
ナニを考えて園田さんは過去を思い出してる?
私は貴女を助けられるかしら。
「でも、私の傷は深くて、癒えないものだったわ。」
当たり前よ。
簡単に癒えるものじゃない。
だから、癒すためにも私を助けた。
「私に、何が出来る?」
私は、そっと呟いた……。