独眼狼ーワンアイウルフー
赤い絨毯が敷き詰められた長廊下を歩き、マクスウェルは自室の扉を開けた。
必要最低限の家具しか置かれていない部屋は、カーテンを閉めきっている為昼間なのに、ほの暗い。
明かりすらつけないまま、マクスウェルは寝室に向かった。
……1人で寝るには、少し大きすぎるベット。
その上で、毛布にくるまり小さな寝息をたて眠る少女がいた。
朝、マクスウェルが職務に向かうため部屋を後にした時と同じ様に眠ったままである。
ベットにマクスウェルが腰を下ろした。
「…ティファナ」
名前を呼び、髪を撫でると少女は目を覚ました。
「…マクス、ウェル様…?」
眠たそうに目を擦り、少女…ティファナが上体を起こした。