独眼狼ーワンアイウルフー
ケルベロスは爪をかわすのと同時にタイガーの胴体を狙い、牙を剥く。
タイガーは自分に向かって来る牙への対応が出来なかった。
『う、うわぁああぁあぁぁっ!!』
自分に迫ってくる死の恐怖に、タイガーに乗っている人間は悲鳴をあげた。
ケルベロスは確かな手応えを感じ、素早くタイガーから離れた。
「―…戦いを止めない、あんたらが悪いんだ」
レクスはもう聞こえないだろう、と思いつつ相手にそう告げた。
耳障りな悲鳴と爆発音が、ランブル荒野に谺した―……。