独眼狼ーワンアイウルフー
エディーを止めようと腕を掴もうとした少年の手は届かず、少年は声をあげた。
「おいっエディー!!」
「大丈夫!ちょっと近くで見てくるだけだよっ」
人混みを器用に避けつつ、エディーはどんどん先に進んで行った。
遠くに行ってしまうエディーの姿を見て、少年は胸騒ぎがした。
まるで…このままエディーが遠くに、知らない所に行ってしまうような……そんな気が。
「待てってエディー!!」
胸のざわめきを振り払うように、少年は走り出した。
エディーの後を追い、人を避ける事すらせず少年は走った。
しかしエディーとの距離は離れていき、それに比例するように少年の胸のざわめきもどんどん大きくなっていく。