ええねん
「えっと、戻すって?」
「オレ、くどいてる言うたよな?」
「あ…」
「くどかれてみて、どうよ」
「どうよ?」
「ウザいとか、そうでもないとか、もっとくどかれたいとか」
「はぁ」
「無関心?」
「そんなことはない、と思う」
「力なさげやな」
「だって」
「ほんまはオレのことなんかどうでもええんちゃうの?」
「そんなこと」
「サッカー部のエースとして、サッカー部におったらそれでええと思ってるんちゃう?」
「そんなことない」
「じゃあどうなん?」
「どうなんって…」
「オレは、お前のこと特別やと思ってるで」
それは本心。
「昨日突然そう思った。
それを信用でけんならしゃあないけど。
でも。
オレはお前のこと、本気で国立連れて行こうと思ってんで」