ええねん

 オレの好みは大体同じ。

 かわいい系。

 目がクリっとして、にっこり笑顔がかわいい子がええ。

 そんでもってエッチをさせてくれる子が当然。

 いまさら手をつなぎましょうなんてやってられるかっちゅうねん。


「愛は?」


 そう言ったのは向かい合った小柴の隣にいたクラスメイトのなんとかいうやつ。


「あいつ今フリーだっけ?」


 小柴はそいつを見ながら聞いた。


「蒼太と別れてからフリーじゃない?」


「ああそうか、蒼太と別れたのは二ヶ月前くらいか?」


「そうそう、確かそのくらい」


「いい女いたぞ」


 小柴はそう言ってにやりと笑う。

「どうええ女やねん」


「学園祭クイーン」


「気ぃ強い女?」


「どうかな、プライドはちょっと高いかもしれないけど、かわいいよ。

 ルックスは保証するね。

 ちなみにあいつ部活とかいうタイプじゃないし」


 学園祭クイーン。

 それだけでルックスはイケてそうやん。


「オレいけるやろか?」


「愛は面食いだからな、蒼太みたいなイケメン好きだからな。

 ちなみに蒼太はあいつ」


 小柴は回りを見渡してからオレの後ろのほうを指差した。
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