ええねん

 元来た廊下を戻って、途中階段を上がる。

 勝について校舎を進む。

 その最中も視線はついて回る。

 これは勝に向けられたものか、それとも。

 どっちやろ。



 死活問題やな。



 オレは女子に人気がないという過去がない。

 ちやほやされへんと、生きて行かれへん。

 そのへんはおとうちゃん似やな。



「響」


「はい?」


「うちのクラスはサッカー部のエースやら、なんやらいるぞ」


「多いん?」


「たまたまだけどな、馴染みやすいだろう」


「そやな」


 気がついたけど。
 
 このセンセーため口で普通やねんな。

 それが人気の秘訣か?

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