ええねん
「カツリョウ」


「なんだ」


「いつもああなんか」


「いつも?」


「あいつはいつもああなんか?

あいつのサッカーはいつもああなんか?」


怒りがふつふつとわいてくる。


「響」


カツリョウはまるでオレをなだめるように優しく言った。


「あいつはエースじゃない。

あいつはエースストライカーじゃないんだ」


「そんなんわかるわ」


「じゃあイラつくな」


「うっさい」


「あいつはお前とは違うタイプなんだよ」


わかってる。

そんなんわかってる。

けど。

せやけど。


「チャンスがあんねやったら誰でもシュート打つやろ、普通」


どうやらオレはそう言いたかったらしい。

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