お兄=秘密彼氏
「でさ
千晴ちゃんがアイツのことを大翔って呼んでて
もしかしたら 千晴ちゃんもって思ったんだよね」
「・・・自分でもわかんないんです」
そう言うと拓哉クンは そっかと言い残し
昌樹達が呼んでくれた タクシーへと向かった
キョウダイという壁がなかったら
私は 大翔のことを
本気で好きになっていたのかもしれない
私は キョウダイという言葉に
頼っていたのかもしれない
だから
キョウダイという壁を一度でもいいから
越えないといけないのかもしれない
それが 私の隠された試練なのかもしれない