お兄=秘密彼氏




私は静かに一人 病室の前に立つ



部屋の中からは 物音一つしない



(まだ 目が覚めていないんだ・・・)





私は少しショックだった




おそらく 心のどこかで


このドアに手をかけると 部屋の中から



大翔の笑い声が 聞こえてくることを




期待していたのかもしれない







ガラッ




案の定 ドアを開けると



朝とまったく変わらない 大翔の姿





「大翔  ただいま」





返ってくることのない返事を


やっぱり期待してしまう








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