いちごみるく
キーン コーン…
チャイムと同時に立ち上がり
早歩きでF組に向かう。
ガラガラー…
ザワザワした教室に入ると佐藤が俺に気がついて
手招きした。
「わざわざごめんね」
「それは全然気にしなくていいよ、大事な話なんだろ?」
俺たちは教室のすみの方で声を潜めた
「えっと…
バスケ部に神崎さんっているでしょ?
蒼君の秘密も知っちゃったから
言っちゃうけど…
真面目に好きなんだ。
中等部入ったときから
璃乃にも言ってない
私本当に好きだったりすると
恥ずかしくて自分から
上手く話せないんだよね
それで、しばらくの間
バスケ部の練習を見に行く理由を
蒼君ってことにしていいかな?」
途切れ途切れ、そして
こっちが恥ずかしくなるぐらいに頬を染めながら佐藤は自分の秘密を暴露してくれた
ああ本当に好きなんだなあ…
こっちまで恥ずかしくなってきた
「条件なんて言うから、超ハラハラしたじゃん
なんだそういうことなら
こっちも協力しますけど?」
「本当にっ!?
すっごく心強いよ、ありがとう!
じゃあお互い頑張らなきゃね」