いちごみるく
「ふーん、真人先輩かあー…」
「ぎゃーあんまり言わないでよ!恥ずかしいんだから!」
ちょっとからかっただけなのに面白いやつだな。
「でもなー佐藤が真人先輩のこと好きとか意外だなあ…
まあ先輩めっちゃカッコイイけどさ、なんていうか…
もっとチャラチャラしたやつが好きそう。」
「それよく言われるー
だけど違うんだよね
もー神崎さんとかドストライク!
最初は一目ぼれだったんだけど、性格まで良いときたら…ねえ」
ガラガラ─…
そのとき眠たそうな顔をした璃乃が教室に入ってきた。
「おっ、やっと愛しいの佐倉璃乃の登場だねっ」
クスッと笑いながら佐藤が耳打ちしてきた。
そんなことを急に言うから、無駄な力が入って
「ォハヨウ」
声が裏返った。
「おはよー
蒼まだ眠いの?声おかしかったけど」
「そーそーさっきの授業寝てたからさっ」
佐藤は必死で言い訳してる俺の後ろで、声が出ないように口に手をあてて爆笑していた
「ったくお前のせいだからな!」
璃乃に聞こえないよう
なるたけ声をひそめて言った。
立場逆転。
くそっ、からかうんじゃなかった…