いちごみるく
「…で?そのあとどうなったの??」
授業中だってことがわかってるんだか身体ごと後ろを向いて千尋が訪ねてきた。
私は朝っぱらからあんなことがあって、
結局4年間通い慣れた電車を
初めて乗り過ごしてしまった。
そうじゃなくても2時間目に
ぎりぎり着くか着かないかって時間だったし、運悪く乗っていた電車が5駅ぐらいすっとばしちゃう快速だったことが重なり
電車で引き返している間に
とっくに3時間は始まっていた。
千尋は私がいなかったそれまでの時間が
よっぽど話し相手がいなくてつまらなかったらしく、
3時間目から来た理由を聞かれて乗り過ごしたと言ったら、
「いつもみたいに2時間目には来ると思ってたのにさ-。
てか璃乃が乗り過ごすとか珍しくない?かっこいい人でもいたの?」と
親友に痛いとこを付かれ、
思い出したくもない朝の出来事を話ざるおえなかった。