アスファルトに咲け!
なんと美少女は男の子だった。
こうして制服を着てれば男だって解るけど、それでも可愛い顔してるもん。
しかも昨日のテンパった状態じゃ見間違えるのも仕方がない。
顔見知りだったあたし達に猿岡も驚いたようで興味津々に話に割り込んでくる。
「なになに?ミケってば梨世と知り合いなわけ?」
「ちょっと、何勝手に呼び捨てしてんのよ!」
きっと出席簿で見たんだろう。あたしの名前を何の断りもなく呼び捨てにしやがる猿岡にすかさずツッコミを入れる。
そんなあたし達に絡むでもなく、寧ろ煩いとばかりに眉をしかめるミケ。
なんていうか…
「最っ悪じゃん…」
無礼千万な猿岡。
毒舌王子のミケ。
どっちとも関わり合いになりたくはないけど…
そんなあたしの思いとは裏腹に、3年間顔を合わせなきゃいけないという事実はもう変えられないみたいだ。
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