アスファルトに咲け!
「大丈夫、大丈夫。それくらい余裕でしょ、あたし基本良い子だし」
いつもより独り言が多いのは寂しさ故なのか違う理由なのかは解らないけど、そうこうしてる間にも着々と部屋は片付いて行き、部屋の隅には空になった段ボールが数個重なっていた。
「段ボールは……下に運べば良いんだっけ?」
3つくらいならいっぺんに運べるかな…?1階に下りる階段がちょっと怖いけど、慎重に行けば問題ないっしょ。
あたしは3つ重ねた段ボールを持ち上げて部屋を出た。
中身は空だから全然重くないけど、重さがないからこそ1番上の段ボールのバランスが取りにくくて落とさないように歩くのが意外と大変。
「か、階段怖いし…」