アスファルトに咲け!
来ました、最難関の階段。
視界が塞がってるどころか両手も塞がってる今の状態で階段を下りるというこの行為…下手なアトラクションよりよっぽどスリルを味わえるよ。
あたしは聳え立つ段ボール箱から少しでも目の前の情報を得るべく、顔をひょこっと覗かせて足元を見た……、のが、いけなかったのかな…?
「ッお!あ!…あっ!?」
バランスが崩れたらしく、段ボールが1つ落下してしまった。
しかも無理にバランスを取り直そうと横に動いたから思いっきり頭を壁にぶつけた。
でもね。別にそんなんどうでもいいの。
こんな痛みなんでもないのよ。
目の前にいる、頭から段ボールを被った人の屈辱に比べれば。