愛のプレゼント〈超短編〉
愛のプレゼント
「 幸君!好きです! 」
「 …またですか 」
私の突然の告白にも、慣れたらしく
深い溜め息をついて、視線を此方に向けた。
私がニコッと笑うと、幸(ゆき)君はフッと笑い
「 付き合ってあげてもいいよって
いつも言ってるじゃん 」
と呆れたように笑い、机に頬杖をついた。
私の愛のプレゼントを
幸君はまだ1度も
真面目に受け取ってくれた事が無い
適当に受け取ったフリをして、
“付き合ってあげてもいいよ”
だなんて、私の事好きでも無いのに言うんだから。
私は「それじゃ駄目なの!」
ってふざけたように言っているけど、
本当はちゃんと受け取ってほしいから
適当な対応に胸が痛んでいるわけで。
そんな気持ちがバレたら、きっと
馬鹿にされるから、隠しているんだけど。