恋愛初心者~アイツが好き~

次の日の休憩時間―

‥よしっ!
気合いだ気合い!

ガラッと勢いよく隣りのクラスの扉を開る。
「桃ちゃーん?」
彼女の名前を呼ぶと、私は席まで足を動かした。

「どしたの?華恵」

「うん‥あのさ教科書借りてもいい?えーっと‥数学!」
「あ、教科書?いいよ。」
そう言い机の中から、数学の教科書を取り出す彼女。
そして、はい!っと笑顔で差し出してくれた。

「深刻そうな顔してるから、どうしちゃったのかと思ったよ?」


「あー‥ごめんごめん」
軽く謝り、桃ちゃんから教科書を受け取る。
「じゃあ‥次の時間に返しに来るね!ありがとう」

彼女に手を振りつつも、チラッと、あの人に目をやった。
カ、カッコいい‥


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