恋愛初心者~アイツが好き~
今日はいっぱい見ちゃった‥
本当にカッコいい!
さっきから桃に話しかけながらも、何度も晴樹を見ていた華恵。
よっしゃーっ!
鼻歌を歌いながら、廊下をスキップ。
「うふふ♪」
自分の教室に入る時、同じクラスの女子と目が合った。
「あれ?華恵。次理科だよ~?」
私の右手にある数学の教科書を指差し、ケラケラ笑った。
「あ、あはは。間違えちゃった!」
「もう馬鹿なんだね。華恵って」
‥‥。
「あはは‥」
馬鹿じゃないもん。
も~うっ‥
とりあえず真衣に報告しよう‥って、あれ?
彼女の姿を探し、キョロキョロと辺りを見回す。
いない‥
何処行ったんだろう。
まあ、後でいっか!
そう思うと急いで自分の席に戻り、筆箱からある物を取り出した。