恋愛初心者~アイツが好き~
「‥は?」
頬を赤らめ恥ずかしそうに頷いていた彼女の表情は、一瞬で消えてしまった。
「知ってるでしょ?大森!」
‥‥大森?
いや、知らないや。
「何組?隣り?」
そう聞いた瞬間、突然頭に痛みが走った。
「痛っ‥叩くな!バカ」
「馬鹿はあんた。このクラスじゃんか」
「は?嘘だ、絶対」
口を尖らせ疑う私。
すると真衣は、ほれ!っと突然人差し指を出した。
「人を指差しちゃいけないのに~」
なんて、馬鹿にしながらも彼女が指差す方を見てみる。
どこどこ?
‥え?
「ええぇぇぇ!」
「‥絶対叫ぶと思った」
ちょ‥
な、なんで?
「何でよりによって牛乳‥」
牛乳瓶の底みたいなメガネ君。
私が、そう言おうとしたのが分かっていた真衣はコラっ、と頭を小突いた。
「だってぇ‥ビックリしたぁ‥」