恋愛初心者~アイツが好き~


「‥は?」
頬を赤らめ恥ずかしそうに頷いていた彼女の表情は、一瞬で消えてしまった。
「知ってるでしょ?大森!」
‥‥大森?
いや、知らないや。

「何組?隣り?」
そう聞いた瞬間、突然頭に痛みが走った。
「痛っ‥叩くな!バカ」

「馬鹿はあんた。このクラスじゃんか」

「は?嘘だ、絶対」
口を尖らせ疑う私。

すると真衣は、ほれ!っと突然人差し指を出した。

「人を指差しちゃいけないのに~」
なんて、馬鹿にしながらも彼女が指差す方を見てみる。

どこどこ?
‥え?
「ええぇぇぇ!」

「‥絶対叫ぶと思った」

ちょ‥
な、なんで?
「何でよりによって牛乳‥」

牛乳瓶の底みたいなメガネ君。
私が、そう言おうとしたのが分かっていた真衣はコラっ、と頭を小突いた。

「だってぇ‥ビックリしたぁ‥」



< 8 / 17 >

この作品をシェア

pagetop