お前、俺の彼女やったっけ? *短編*
退院まであと1ヶ月になっても、奈美はこぉへん。
「奈美ぃ〜 俺何か言ったぁ!?」
天井を見上げ、1人で叫んでみても、奈美は…来てない。
今までは、毎日奈美が家に来たり、入院してても、毎日来てくれてた。
会わん日はなかった。
奈美がこんかっても、俺が行ってたから…。
それが、いつの間にか当たり前になって…今思えば、奈美と会ってから2日以上会ってないのは初めてかもしれへん。
…こんなに寂しかったんや。こんなに辛いんか?
奈美がいいひんだけで───…
奈美がいいひんくなって、たったの二週間やで…。
たったの二週間我慢出来んと…情けないなぁ…。
時計を見てみると、夕方の6時を過ぎていた。
この前までは、今ごろ一緒に奈美の宿題やってるんやろなぁ。奈美が分からんような問題があったら、俺も一緒に考えて…。
俺も頭良くないから、結局分からんくて…。
それから、勉強の途中でまた約束したり。俺のテストの点数抜かす、とか…。
試合で勝とか、誕生日に…
「あ…。」
俺…何やってるんや。
誕生日にプレゼントやるって言ったのに…。
何も用意してない…。
俺は病室の隅に吊ってあるカレンダーを見た。
「奈美の誕生日…今日やん…。」