お前、俺の彼女やったっけ? *短編*
「俺な…」
『なっ…によぉ… また笑うん…?』
ずっと一緒にいるようになって…少ししてから、お前は“約束しよう”って言った。それが、俺らの初めの約束。
「お前に言いたいことあんねん。」
『…っえ?』
“これからもずっと一緒にいような”
嬉しそうに言う奈美の顔がずっと見てたくて、俺は“うん”って言ったんや。
それで、お前は“ずっと一緒にいる証が欲しい”。
そう言った。
だから俺は、笑って、いつかな、って──────…
今、その約束守るわ。
「俺、お前がいんとあかんねん。」
『…うん。』
こんな冬にこの時間やけど、顔が熱くなった。今さらやけど…ハズイ…。
「だから、これからもずっと一緒にいてくれへんかなぁ?」
俺は、恥ずかしくて下を向いて、頭を掻きながら言う。
その隣で奈美はうなずいている。
「お前が、証拠欲しいって言ったから…遅くなったけど、今渡すわ。」
『えっ? 覚えてたん?』
「さっき思い出した。」
『な…んやねんっ…』
そう言いながらも幸せそうに頬笑む奈美が…やっぱり愛しくて。
「これ…」
小さな箱を渡した。