セレブの同居人
「お前…、アレ、すげぇ良さそうなのに。」
お兄ちゃんは少しビックリしたように呟いた。
あーゆー笑顔好きじゃないから仕方ないじゃんか。
こびてる気がして。
「華乃様、夕飛様、おはようございます。」
父さん達と話が終わったのか、いーくん達がこっちへやってきた。
「よっ!勇っち!久しぶり!!」
「おはよ!いーくん、雪ちゃんっ!」
あたし達の返事を聞き届けたいーくんは、
ゆっくりと喋り始めた。
「この子が、私の息子の秋です。しばらく、兄妹で皆様と過ごさせていただきます。妹の美優は、今日仕事で出ていまして…。」
そう言ういーくんに続いて秋さんが、
「松下秋です。これから美優とお世話になります。」
「秋?って呼び捨てでいーい?あ、俺、夕飛。よろしくなっ!!
…んで、これが妹の華乃。美人だろっ?!俺の自慢の妹だからなー!あ、…」
「初めまして、秋さん。立宮華乃って言います。よろしくね?」
永遠に続きそうなお兄ちゃんの挨拶を止めて、あたしも挨拶をした。
ちらっと秋さんを見ると
「秋…って呼び捨てで、いいですよ?」
そうお兄ちゃんとあたしに笑いかけてきた。