儚い翼
第四章:魔の手からの開放
悲鳴
奏太は救急車に乗せられ、あたしは、親や保護者の代わりに救急車に乗った。
「奏太、奏太っ」
奏太は目をつぶったまま、小声で唸った。
あたしは咄嗟に天使の翼を取り出して、奏太の手に握らせた。
何で握らせたのかは、わからなかった。
……………。
「あーあ。一人になっちまった」
東は暇そうに家に帰った。
「キャーッ」
「あぁっ」
「お母さ…っ」
三つの悲鳴が東の頭に入り込んだ。
「なんだよ。……知るかっ」
そう言いながら、東は声が聞こえた方に向かった。
「奏太、奏太っ」
奏太は目をつぶったまま、小声で唸った。
あたしは咄嗟に天使の翼を取り出して、奏太の手に握らせた。
何で握らせたのかは、わからなかった。
……………。
「あーあ。一人になっちまった」
東は暇そうに家に帰った。
「キャーッ」
「あぁっ」
「お母さ…っ」
三つの悲鳴が東の頭に入り込んだ。
「なんだよ。……知るかっ」
そう言いながら、東は声が聞こえた方に向かった。