中曽根工業高校
「一応……なんとか回復はしたけど、過呼吸て一度なると、クセになりやすくなるんだよ。今回のことは、相当キただろうし……」

「あんな事あったら学校来づらいだろうね…」

キノは少しちぃに同情している様だった。

「うん……あいつもう、学校来ないかも……」

ヒノケンはため息をついた。

「ヒノケンはなんか鳴海に優しいよな」

土屋はヒノケンを見た。

恋愛感情はないのはわかっているけれど。

「別に、俺はあいつに特別優しくしてる訳じゃねーんだよ、他の奴でもあいつと同じ状況になったら助けるし……俺から言わせれば自分がしたいように、当然のことしてるだけだ」

「……………」

以前、西田が部室で言った様に、ヒノケンは幼い頃から仲間はずれとか差別とかイジメが大嫌いだった。

ヒノケンは相手がどんな人間でも敬遠することはないし、ムカつくところがあれば指摘して直すように説得してきた。


「おっす!!」

一同が沈黙していると、壁際から聖也が手をふりながら近づいてきた。

「聖也?!」

「教室いったら4人いねーし他の奴に聞いたら多分ここだって……」
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