中曽根工業高校
「はい…大分良くなったけど……伊澄先生にお礼が言いたくて…あの時言えなかったから」
「そんな…気にしなくていいのに……処置をしたのは火野くんだし」
「はい…でも、伊澄先生にも迷惑かけたので…ごめんなさい」
ちぃは深く頭を下げた。
「いいよいいよ」
「じゃ、私はこれで……」
「帰るの?」
てっきり教室に戻ると思っていた伊澄は思わず聞いてしまった。
「はい…」
「そう…」
(まだ……辛いか)
「私……転校するんです」
「「えっ?!」」
伊澄と直人の声が重なり、思わず顔を見合わせた。
「前から決まってたんですけど…父が単身赴任してて、一緒に暮らそうって」
「そうなの…」
ため息つく伊澄の隣で、直人は小さく手をあげた。
「ヒノケンは、知ってんの?」
ヒノケンが知ったら、きっと引き止めるに違いないのだが。
「この間…話した」
「あいつは何て?」
「心配、してくれたけど……」
ちぃは少し話しづらそうに目を伏せた。
「ふーん…」
「今まで、ありがとうございました」
もう一度、丁寧にお辞儀をしてちぃは保健室を後にした。
「そんな…気にしなくていいのに……処置をしたのは火野くんだし」
「はい…でも、伊澄先生にも迷惑かけたので…ごめんなさい」
ちぃは深く頭を下げた。
「いいよいいよ」
「じゃ、私はこれで……」
「帰るの?」
てっきり教室に戻ると思っていた伊澄は思わず聞いてしまった。
「はい…」
「そう…」
(まだ……辛いか)
「私……転校するんです」
「「えっ?!」」
伊澄と直人の声が重なり、思わず顔を見合わせた。
「前から決まってたんですけど…父が単身赴任してて、一緒に暮らそうって」
「そうなの…」
ため息つく伊澄の隣で、直人は小さく手をあげた。
「ヒノケンは、知ってんの?」
ヒノケンが知ったら、きっと引き止めるに違いないのだが。
「この間…話した」
「あいつは何て?」
「心配、してくれたけど……」
ちぃは少し話しづらそうに目を伏せた。
「ふーん…」
「今まで、ありがとうございました」
もう一度、丁寧にお辞儀をしてちぃは保健室を後にした。