中曽根工業高校
「それでさ、後日ケータイ直ったりょうが自分から俺にアドレス教えてくれた」

「何で?!」

「ケータイなくてもいいとか、悲しいこと言うなって」

キノがケータイを持ったのは高校からなので、メモリーはほとんど高校でできた友達で埋めてあった。

なので、友達には校内で遭った時にケータイ駄目にした旨を伝えればいいと思ってたし、中学の連れなら家電も知ってる奴がほとんどなので、それで連絡をとればいいと思っていた。

どうやら、りょうはケータイなくてもいい=友達が少ないと受け止めたようだ。

まぁ確かに友達は多くないけど。

「へー…」

「なんか、やることなすこと不可解てゆーか…ツッコミどころ多くて、一緒にいて飽きないんだ。それに、何事も真っ直ぐで、なんか…俺にはないのたくさん持ってるから」

「そっか……あ、ケータイ」

ヒノケンのポケットからケータイのバイブ音が聞こえた。

「紹介の子?」

「いや…直人」

『おい、土屋から聞いたけど合コンすんの?』

教室に戻った土屋から聞いたらしい。
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