中曽根工業高校
一人で納得した聖也を見て、岬はキョトンとしている。

「いや、前に伊澄ちゃんがお前と直人が一緒にいるとこ見たっつって…お前らがつきあってると勘違いしてたんだよ」

「えっ?!私と水澤が?ありえない!!」

それと同時に岬の妊娠も発覚したのだが……

(まーあん時は混乱してたからな)



岬と伊澄ちゃんに接点があったなど…深く考える余裕はなかった。


「それはともかく、すごくキレイな人だよね!水澤が言ってたよ、俺のクラスでも狙ってる奴いるって!!」

「まぁな~それに加えて保健室の先生だしな(笑)」

「それって聖也だったりして?!笑」

岬はにやっと笑って聖也を指差した。

「はぁ?!」

「だって、聖也といずみ先生?て…お似合いじゃん!!」

「何言ってんだ、コラァ!!」

ドスのきいた低い怒声が聞こえて振り返ると、チンピラのような風貌の男二人が、殴り合いのケンカをしていた。

「てめーら、見てんじゃねーよ!!」

周りの人間がついケンカに見入っている事に気づき、チンピラの一人が威嚇した。
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