中曽根工業高校
「なんかさ、さっきまでりょうがいたんだけど…あいつの浮気癖について説教して」

「それキツいな」

直人は険しい顔をした。

「俺らがあんだけ言っても直んないしな」

土屋も呆れたように腕をくんだ。

「俺にも分けてほしいなりー」

ヒノケンは机に頬をつけて呟いた。

「お前、年下の子とメールしてたじゃん。あの子どうした?」

土谷はヒノケンの隣に腰かけた。

「…会ったよ」

「どうだった?」

「まあまあ」

しかし、その表情はどこか暗かった。

「会って何したの?」

「まあ、軽くメシ食って…バイバーイ♪」

ヒノケンは甲高い声で笑顔で手をふる仕草をした。


「そんだけー?!」

「だって向こうが帰るって…」

「お前、もしや、ワリカン?」

直人が尋ねるとヒノケンは頷いた。

「でも、自分が多く払うとか…」

「ケータイの電卓使って、ピッチリ★笑」

ヒノケンは自分の目元にブイサインを当てた。
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