中曽根工業高校
「土屋から一度誘われたろ?」

「誘われたけど…」

「あいつ、真理ちゃんとやり直したから行けないとか言い出しやがってさ、もう時間ねーのに」

もう一度、お願いっと言われた。

「一人くらいいなくてもいけるだろ」

「だーめだって!俺誰かあぶれるの嫌だから絶対5人連れてきてって言っちゃったからさ~、こっちが欠けてたら超感じ悪いじゃーん」

そう言って、体をクネクネさせながら、腕にからみついてきた。

「お前の都合かよ!!つーか、土屋付き合い直したのかよ」

「うん……。まぁ、そう。ちなみにお前が見たのは、母親の再婚相手だってよ」

「そーなんだ。悪いことしたな」

土屋の前で援交だと決めつけてしまい、少しの罪悪感が残った。

「いや、あれが原因で土屋は真理ちゃんの大切さに気づいたみたいだから…むしろ感謝してんじゃない?」

「そう?」

「おう。何より面白いのが、今は土屋の方が真理ちゃんに束縛されてて、合コンの日は真理ちゃん家に強制お泊まりだって(笑)」
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