中曽根工業高校
「なにあれ…?」

「ヒノケン…」

キノは何か言いたげにヒノケンを見つめた。

「ほっときゃいんじゃない?」

「でも」

「じゃー行ってこいよ。フォローしとくから」

一度閉められたドアを開けて、キノに追いかけるように促した。

「悪い…」

キノはヒノケンに背中をおされてりょうを追いかけにいった。

「たくー数学が面倒だからサボる予定だったのに…」

「…?」

ヒノケンたちが授業をフケてきたのはわかるが、キノの行動が伊澄には理解できなかった。

「伊澄ちゃんからも言ってやってよ」

「…なにを」

「女は、りょうだけじゃないって」

ヒノケンは呆れたように言って、椅子に腰掛けた。

「どうゆうこと?」

「え、知らないの?」

ヒノケンは目を丸くした。

「…うん?」

「えー言っていいんかな?でもこれみんな知ってるしな…」

「?、?」





ヒノケンは少しかがんで、小声で話した。

「キノ、りょうと付き合ってたんだよ」

「えぇ?!」

「まー今は別れて、キノの片思いだけど…」
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