お姫様だって恋をする
第一章
チュンチュン…
小鳥のさえずりが聞こえる穏やかな日に、ピアノの音色が響き渡る
「違いますよ、そこはファです」
毎朝繰り返されるピアノのレッスン
「…知ってるもん、ただ隣の場所弾いちゃっただけだもん。」
「それを間違いと言うんですけどね…」
そう言いながら、はぁ.とため息をつく男は私の幼馴染み。
「なにその言いぐさー!私がアホみたいじゃ…「十分アホですよ(笑)」」
む、ムカつくっ!!
どうして、私がこいつのレッスンを受けているかというとピアノがめちゃくちゃ上手いから。
そして悠紀とは、幼少の頃から家族ぐるみの付き合いをしているし
その頃から、悠紀に教わってたから"その延長"で、っていうのもあるんだと思う。