君の忘れ物。
プロローグ
「知恵。荷物詰めれた?」
「うん、何とか。」
「ずいぶんキレイになったねぇ。なんだか淋しいわぁ。」
「大丈夫だって。またすぐ会えるからさぁ。」
私は今日、母と姉に見送られて、家を出ます。
夢を叶えると約束した彼のために。
「じゃあ、そろそろ行くわ。」
「うん。気をつけてよぉ。体には十分に気をつけて。それから…」
「お母ちゃん。もう大丈夫だから。」
「でも…」
「お母ちゃん。知恵ちゃんは大丈夫だよ。」
「そう、ねぇ。」
「知恵ちゃん、またね。勉強頑張りなよ。」
「わかってるって。じゃあ、いってきます。」
「いってらっしゃい、またね。」
そして、絵本作家になるために北海道へ向かった。
彼の故郷だった。
大好きだった彼の。
正人。
あなたはいつも
何かを忘れていくね
大きかったり
小さかったり
それを見る度に
あなたの顔が出てくるよ。
会いたいよ…
「うん、何とか。」
「ずいぶんキレイになったねぇ。なんだか淋しいわぁ。」
「大丈夫だって。またすぐ会えるからさぁ。」
私は今日、母と姉に見送られて、家を出ます。
夢を叶えると約束した彼のために。
「じゃあ、そろそろ行くわ。」
「うん。気をつけてよぉ。体には十分に気をつけて。それから…」
「お母ちゃん。もう大丈夫だから。」
「でも…」
「お母ちゃん。知恵ちゃんは大丈夫だよ。」
「そう、ねぇ。」
「知恵ちゃん、またね。勉強頑張りなよ。」
「わかってるって。じゃあ、いってきます。」
「いってらっしゃい、またね。」
そして、絵本作家になるために北海道へ向かった。
彼の故郷だった。
大好きだった彼の。
正人。
あなたはいつも
何かを忘れていくね
大きかったり
小さかったり
それを見る度に
あなたの顔が出てくるよ。
会いたいよ…