☆おもいで☆
one story

ふたご

私と彼女は同じ日に産声を上げた。
小さいころは私と彼女は同じ服を着て、街を歩くたびに
『かわいい。ふたごちゃんだね』と言われていた。

小学校低学年になり変化が出てきた。

私はショートカットにキャップをかぶり外で遊び、
彼女は髪をセミロングにし、スカートをはきお人形遊びをしていた。

大きくなるにつれて
親は私と彼女を比べた。
テストの点数、受験する高校、大学、付き合う男の子、服装。
比べられるものはすべて比べた。
それにうんざりして親に不満をぶつけたが
『比べなんかいない』
といつも一点張りである。

だが
私はふたごで生まれたことを
後悔はしていない。
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