指切りげんまん
「神谷愁…?」
「そう、神谷は人間兵器の開発に成功した」
人間が人間を造る、命に背いた行為。
「…じゃあ、今組織は存在しなくていいじゃない」
「神谷の研究データは俺が全て破棄した
…あれは、人間の出来ることじゃない」
もっとも、こんな組織に所属してる俺が言っても説得力無いけど。
自嘲気味に笑った。
それはあたしにも言えることだが、気持ちは痛い程解った。
「二年前、様々な試行錯誤を繰り返し神谷は一つの結論に行き着いた。
無から有を造りだせない、それならば有から有を造ればいい」
佑の声とあたしの呼吸音だけが部屋に響いている。
人の気配は、全くない。
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「そう、神谷は人間兵器の開発に成功した」
人間が人間を造る、命に背いた行為。
「…じゃあ、今組織は存在しなくていいじゃない」
「神谷の研究データは俺が全て破棄した
…あれは、人間の出来ることじゃない」
もっとも、こんな組織に所属してる俺が言っても説得力無いけど。
自嘲気味に笑った。
それはあたしにも言えることだが、気持ちは痛い程解った。
「二年前、様々な試行錯誤を繰り返し神谷は一つの結論に行き着いた。
無から有を造りだせない、それならば有から有を造ればいい」
佑の声とあたしの呼吸音だけが部屋に響いている。
人の気配は、全くない。
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