指切りげんまん
あたしは迅のその表情で何も言えなかった。

佑が人に喧嘩を売るという異例の自体。

「お前…何言うてるん?」


黒衣の裾を引っ張るが佑はやめない。


「不当な扱いとか、規制とか…あんたが諦めたらどうにもならないだろ」

迅の表情が凍る。
当たり前だ。
出会って五分の他人にこんな繊細な問題口出しされたくないだろう。


「…あなたに何が解るんですか?」


「解らないし、解りたくもない
ただ、俺が思うのは
守りたいものなら意地で守り抜け

それだけ」



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