指切りげんまん
先の口論で犬猿の仲になったらしい佑と迅。

正直、あたしはあの重苦しい雰囲気に絶えれる気がしなかったのでゾンビの襲来は有り難い。

「迅さん鉈は置いて行こうか、凪さんおぶったままなら危ないし
それに…殿はあたしが努める」


「時間がない、出るぞ」

佑が裏口の戸を開く。
腐臭が鼻をつく。

早く行かないと、凪の体調に影響がでる。


鉈を捨て、凪を背負い走る迅。

先頭を走る佑と七瀬はなんとか無事みたいだ。

「行くか…」

刀を握る腕に力が入る。



きっと、最後だ。
心のどこかでそう感じた。



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