指切りげんまん
一発の銃声が響き、扉が閉められた。

「助かった…?」

「なんなんだこれは!」

迅の安堵の息、そして和尚の怒声。

顔をあげると和尚を筆頭に村人が玄関に集まった。

「この…っ疫病神が…!」

汚物を見るような視線で兄弟を見下す和尚。

後ろの人間も言葉を発さないだけで同じだった。

「…とりあえず皆さん食堂へ集まって下さい」

「何故わしらが?」

和尚の標的は佑へ変わった。
つくづく人に噛み付くのが好きな人みたいだ。



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