指切りげんまん
食堂へと歩き出そうとしたその時。

一つの窓から異形が一匹侵入してきた。

異形の甲高い奇声と悲鳴が重なる。

佑が銃を構える前に首を跳ねた。

絨毯に音もなく倒れる異形。
溢れる粘液は絨毯に染みを作る。


「…なんだ、見せかけだけか」

無謀にも、異形に近付く和尚。

「来るな!」

制した時には遅かった。
異形が入って来た窓は、まだ開いている。

その窓に近付いた瞬間、外から変色した腕が伸ばされ和尚を捕らえる。

「助け…っ!」




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