指切りげんまん
絶望に満ちた和尚の顔。

目を合わすように異形が這い上がって来る。


そして。

断末魔。

骨の噛み砕かれる音と肉の引き裂かれる音。

佑の銃弾も、あたしの刀も一瞬遅かった。


首の食いちぎられた和尚の体が倒れこむ。
鮮血が噴出すその体にはもう生命は無い。


窓を閉めて、鍵をかける。


「…行きましょう」


佑の言葉に反論する者はもう居なかった。

そろそろと二つの死体を超え、食堂へと移動する。


幸い、他の戸締まりは出来ていて異形の姿ももう他には見えなかった。




和尚死亡。

残り9名


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