消えいく想い
「つまんねー」


今日はバイトがないから暇だ。
暇つぶしをする金もない。
不思議とパソコンをする気にもならない。
パソコンでアイツと電話をするのも楽しいけど、それはそれでむなしいし。


「はぁ――」


もう一度ため息。


そんな時、携帯がブルブルと震えているのが見えた。
あぁそうか。マナーモードにしてたっけ。
チカチカと着信したときの光を発しながら携帯は震えている。


「誰だ?コイツ」


――From 美香


全く覚えていない。
けど、暇だしまぁ出てもいいだろ?


「はい、もしもし。片倉ですけど」


「あ、アキー?」


「ん、あぁアキだけど」


中学時代仲の良い奴にはそう呼ばれてたっけ。


「私のこと覚えてる?」


「えーと、誰だっけ」


「ひどっ!私だよ!ミカだよ!」


ごめん。わかんねえ。
< 7 / 8 >

この作品をシェア

pagetop